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インフルエンザ及び新型ウイルスの豆知識

 

インフルエンザの流行しやすい季節が
やって参りました。

実際にはウイルスそのものに季節性がある(例えば冬に感染増殖しやすい)ということではありませんが、空気が乾燥し、寒いということで空気の気密性(ウイルスの密集)が原因となって冬場に多くなるのだと思います。

しかし、新型インフルエンザのパンデミック(人世界で世界中で流行する)になるとそもそもまったく関係ないのです。
すでに鳥インフルエンザの一種であるA(H5N1)は、アジアで発生し、現在ではヨーロッパにわたり、ドイツ、イタリア、オーストラリア、フランスなどで発生し、トルコから中東のイラクへ進み、さらにアフリカのナイジェリアまで伝搬しております。(2006年現在)
現在のところ鳥類から人への感染が主ではありますが、人から人へは家族内や母子間などの狭い範囲で認められております。

ご存知のように「ウイルス」は自分自身だけでは生きいけないわけですから、他の生物(宿主)の力を借りて増殖していくという本能しか持っていないわけです。
いわば、他の生物の顔色をいつも気にしている憶病者なんですね。そしていざ流行となると免疫を持たない若者に死亡率が多くなるのも特徴です。
あの高病原性鳥インフルエンザウイルスも、動物や人に感染をくり返していくことで、人を自然宿主としたいのでしょう。(しかし、高病原つまり強毒株ウイルスだと、宿主となる人間そのものが絶滅してしまいますから、人に対して自然宿主となった頃には、ウイルス自身が宿主を減らして自分が生きていけないわけですから(共存しなけりゃならない)、強毒株ではなくなっているという説もあるようです。しかしH5が人に入ればまったくの未知な世界には違いないようです。。H5とは限らないですが)

さて、インフルエンザウイルスはその表面にあるタンパク質(蛋白質)の突起により以下のような株に分類されております。

1)A型インフルエンザ
もともと水禽(鳥)のウイルスで、カモなど多くの鳥類が自然宿主(ナチュラルリザバー)となっており、理論上は百数十種類にサブタイプが存在
その構成は・・・
・8本の分節RNAよりなるゲノム
・ポリメラーゼ(PB1、PB2、PA)(ゲノムの複製に必要
・核蛋白質(NP)
・NPを包む膜蛋白質(M1)
・膜上にM2とHAとNA

問題となるのは、HAが1~16番、NA1~9番までで、これらの組み合わせ分だけ亜型(サブタイプ)があるわけです。
これまでのところ、Hの1、2、3、しか人類には入ってきていない。歴史的には、H2→H3→H1N1(スペインかぜ:大正7年(1918年)の8月から翌年の7月が第一波)→H2→H3→H1→H2N2(アジアかぜ:昭和32年)→H3N2(昭和43年)→H1N1(ソ連かぜ:昭和52年:スペイン型が変異して病原性が減弱した子孫がソ連型)という順番だそうです。

そして、H5N1が1997年、香港で出現し、その後も徐々に蔓延し、2003年にはベトナムやタイで、家禽(鳥)の集団発生と人への感染、、2005年に大量の白鳥が死んで、これを調べたらH5N1、、、その後、日本でも頻繁に起きているわけです。。。これが鳥インフルエンザです。

この新型インフルエンザの感染経路の可能性については、大幸薬品さまにわかりやすく解説されておりました。

・それでは、インフルエンザウイルスの構造と実際どのようにして人へ感染し増殖していくのかを少し詳しく解説させていただきます。

このウイルス膜表面の蛋白質の突起についてですが、NA(ノイラミニダーゼ)HA(ヘマグルチニン:赤血球凝集素)、その他M1やM2という膜蛋白質(糖蛋白質)があり、こいつが感染に深く関与しています。

感染初期は、HA(ヘマグルチニン)が宿主側細胞のシアル酸と結合することで開始されます。(インフルエンザウイルスのレセプターは糖鎖末端のシアル酸
その後、M1蛋白質とウイルス粒子内のRNP(遺伝子複合体)は結合している状態で、M2蛋白質によるウイルス粒子内の酸性化とHAによるウイルス膜と細胞との融合(実際にはウイルスはエンドサイトーシス後エンドソームとなり、M2がイオンチャンネルとして働くことで粒子内が酸性化し、RNPとM1の結合が弛む)*2(膜融合)により、ウイルス粒子内のRNPは宿主細胞内へ移行し、さらに遺伝子複製のために核内へ移行していきます。

複製された子ウイルスは今度は逆に、宿主細胞内から旅立っていかなければなりません。この感染後期に重要な役割を担っているのがNA(ノイラミニダーゼ)という膜蛋白質なのです。

NAにはシアリダーゼという糖鎖末端のシアル酸を切り離す酵素活性があるので、子ウイルスが宿主細胞から離れる際には、子ウイルスの持つHAが宿主細胞表面上のシアル酸に結合することを妨げてくれます。(子ウイルスがお互いに結合して凝集塊をつくらないようにする)*1

他に、M2の感染後期における役割としては、HA蛋白質が細胞質で合成された後、トランスゴルジを経て細胞膜表面へ移行することを助けております。(M2のイオンチャンネル機能によりゴルジ体中の水素イオンが、中性の細胞質へ移行することでゴルジ体中の酸性下におけるHAの構造変化を起こさないようにしている)*2

*1に作用するのが、ザナミビル(リレンザ)、オセルタミビル(タミフル)
つまりNAを阻害して、子ウイルスがお互いに結合して凝集塊を作らせ、外に散らばらないようにしている。理論的にはB型インフルエンザにも奏効する(NA持つので)が、A型と比べ感受性は良くないようです。(様々な要因もあるらしい)
*2に作用するのが、アマンタジン(シンメトレルなど)
つまりM2へ結合しイオンチャンネル活性を阻害する。

いずれの薬剤もアミノ酸構造の変異により耐性発現がすでに起きている。
特に、アマンタジンについては起きやすいと言われております。(M2遺伝子やNA遺伝子を調べることで薬剤の耐性ウイルスの診断は可能、M2の不活化は他方法で簡単に調べられる)
オセルタミビル(タミフル)が日本で発売となった時に、私はメーカー側に耐性問題について言及しましたが、それは起こりにくいという回答でした。
実際そのようですが、細菌の耐性化を予防するのに、抗生剤の高用量・短期間をするのが良いというのと同じように、オセルタミビルの一般的な使用法である5日間投与又はそれ以上の投与では耐性ウイルスも助長させているかもしれません。3日で止めてしまうという意見もあるようです。
2005/06シーズンのA(H1N1型)では2%ほどにノイラミニダーゼ耐性アミノ酸変異株が認められましたが、2007/08シーズンは5%に増えております。(横浜市衛生研究所の川上千春氏らのグループによる)
つまりA(H1N1型)で、耐性株が増えているといえます。また、米国では9%、ノルウェーではなんと7割という高率になっている。もう世界的に広がっていると考えたほうが良いですね。

オセルタミビル(タミフル)では、ウイルスのノイラミニダーゼに結合する際に、結合部位のポケット形成を必要とします。H274変異の場合、このポケット形成を妨げることで、タミフル耐性を獲得しています。しかし、たとえばリレンザでは、ノイラミニダーゼに結合する際にポケット形成が必要ないため、H274変異株でも感受性を持つということが分かっています。このため、備蓄するのにオセルタミビル(タミフル)一辺倒というのは問題がありそうです。。。

ところで、日本ではタミフルの備蓄は十分だと思われてる方が多いかもしれませんが、WHOによると人口の60%を備蓄している国が最高だそうです。日本はなんと後ろから数えたほうが早い!これは流通在庫を含めての話なので、なおさら不安。。
ある国ではタミフルの原末を国家的に購入し、戦略的に配置された薬局に配備しているそうです。原末だと適正に保管すれば、有効期限を考えなくてよいそうで、備蓄スペーズも少なくて済む。実は日本の薬局は日本薬剤師会というネットワークを利用し、原末で購入して、その場で必要に応じて調剤することも可能なんですね。
しかし、ウイルスの突然変異を考えると現実的な問題をクリアしなければならないでしょう。変異してから対応するタミフルは短時間でできないものかと。

また、米国のドラッグストアやファーマシーでは、ワクチン接種をやっている。米国民の半分くらいは接種できているという現状は、この病院以外でも接種できるということが原因なのです。1回当たり9$ぐらいだそうです。
日本でも人口の半分が接種するとなれば、当然のことながら病院・医院だけではとても間に合わないでしょう。ただし、小児や高齢者、病者などへの接種はお医者さんがされているようです。
もし経鼻ワクチンが一般的になれば、なぜ病院がやらなければという話にもなるでしょう。

2)B型インフルエンザ
人にしか感染しない。通常春先に小流行するが、A型ほど症状は重くならない。
亜型は存在しないが、毎年少しずつ変異して局地的な流行もある。
大きく分けて、山形系統株とビクトリア系統株があり、その下に多くのサブタイプが存在しています。

3)C型インフルエンザ
人にしか感染しない。症状は軽く、流行もまれです。。

参考:
また、重症急性呼吸器症候群(Severe Acute Respiratory Syndrome:SARS)ウイルスは、2003年の11月頃より香港を経由し、ベトナム、シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシアというようにアジアかぜインフルエンザの伝搬ルートを再現させました。最悪だったのは、香港を飛び立つ婦人にとりついたSARSは、死の直前にも5人の親族に手をかけそのなかの1人を殺してしまった。。
これは、全世界で患者数8,400人以上、死亡者数916人と報告されています。(2004年時)
死亡した人のCD4数値は400を割っていたそうです。これはAIDSによる死亡患者と同じ数値だということだそうです。これが短時間に起きてしまうのだから・・・怖ろしいことです。。。
後に、これは、新型のコロナウイルス(SARS-CoV)で冬に発生しやすいことが特徴ということがわかりました。SARSの予防・治療については省略させていただきます。

●さて、それではいったいA型インフルエンザや新型インフルエンザに対して、一般人はどのような注意をしなければいけないのでしょうか?

1)咳やクシャミのある人は、自らマスクやティッシュを当てましょう。
厚生労働省健康局結核感染症課によりますと、インフルエンザウイルスは、患者のくしゃみ、咳によって気道分泌物に小粒子となって周囲に飛散します。
この小粒子(ウイルスではなく)の数は、1回のくしゃみで約200万個、咳で約10万個といわれております。

その際、比較的大きい粒子は、患者からおよそ1~1.5メートルの距離で、直接に人の呼吸器に侵入してウイルス感染が成立します。 → これが「飛沫感染」です。

そして、その他の感染経路も知っておいて下さい。
「飛沫核感染」:これは「空気感染」ともいわれ、ごく細かい粒子(5ミクロン以下)が長い間空気中に浮游するため、患者と同じ空間にいる人がウイルスを吸入することにより感染が成立することです。
粒子の落下速度は0.06m~1.5cm/secととても遅く、水分の存在なしでも起こり、到達距離が長いのが特徴です。

「接触感染」:これは患者の汚物やくしゃみなどから出た分泌物を介して接触することで、さらにウイルスの吸入までいってしまうことをいいます。

●咳エチケット●
(新型インフルエンザ専門家会議:個人及び一般家庭・コミュニティ・市町村における感染対策に関するガイドライン2007年より)
※咳・くしゃみの際は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけ1m以上離れる。
※呼吸器系分泌物(鼻汁・痰など)を含んだティッシュをすぐに蓋付きの廃棄物箱に捨てられる環境を整える。
※咳をしている人にマスクの着用を促す。

2)帰宅後の「うがい」・「手洗い」は本当は・・・遅すぎる!
気道に侵入したウイルスは、HA分子によって気道粘膜の上皮細胞のシアル酸受容体に結合するところから感染が始まることは先にも述べました。
実はこの時間に要するのは10分ほどだそうです。
つまり、飛沫感染してから2時間も経て、「うがい」したって意味ないのですね。もちろんしないよりかはしたほうが良いことに変わりありません。

3)流行前のワクチン接種
ウイルスの大きな突然変異が起きれば意味ないことですが、通常であれば本来持っている免疫力に加算して免疫をつけることになりますから、感染予防効果としては大きな意味があるでしょう。

4)普段からインフルエンザ予防用マスクを準備しておく
・マスクの透過性について
・・・編集中・・・

・N95マスクの認定を受けているマスクは米国疾病対策予防センター(CDC)ホームページに詳細が記載されております。

5)ウイルス除去用の外用剤を準備しておく
・・・編集中・・・

・以下は、ご病人が身近にいる場合
6)御見舞などの目的で、高齢者や乳幼児はできるだけ病院へ入らない
・病院内ではできるだけマスクを着用して下さい。

7)病院を出る前に十分な手洗いと出来れば洗顔をして、付着した可能性のあるウイルスを洗い流す。(家へ持ち帰らない)
8)帰宅後は、着替えをして、来ていた服は8時間以上触れない場所に保管する。

参考文献
・季刊誌インフルエンザ2002.4(メディカルレビュー社)
・季刊誌インフルエンザ2002.7(メディカルレビュー社)
・季刊誌インフルエンザ2003.7(メディカルレビュー社)
・季刊誌インフルエンザ2006.7(メディカルレビュー社)
・調剤と情報2008.11(じほう)
・インフルエンザメモ(小樽市保健所)

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